0308 はじまりました
2023年3月8日 09時01分はじまりました。卒業式練習。
学年主任の一言から。
「これは練習ではありません。本番に皆さんが安心して卒業式を迎えられるようにするためのものです。」
これが今年の6学年の教育方針を物語っています。教育は脱皮してるなあって思いませんか?
今日は歌の練習です。曲は前奏から泣けちゃうあの曲です。
こんな感じで保護者の皆さんに向かって歌います。ビデオもいいけど、よ~く耳と目と全身に焼き付けてあげてください。
式は選抜の末、この子に決まりました。当日は壇上から撮影できないだろうなあ。
ピアノも当日は撮りにくいので…。
歌っているときの呼吸の練習をしてから、まずは一曲。
うんうん。最初はこんなものか。かつて、こんな感じだと、「なんのための練習だっ!」って怒号が飛んでた感じのです。決して手抜きをしているわけじゃないですけどね。
今になって子どもの気持ちになって聴いていると、この環境で全員が一緒になってどう歌えばいいのか迷っているように思えます。
ただ、明らかに、歌いながら徐々に歌い方が変化してきています。探っている感じかな?不安の中で歌ってるように感じます。
一曲終わって。T「当日の歌い終わりをどんなふうにイメージしますか?」S「力を出し切る」
歌が尻上がりだったことと、「力を出し切る」と答えた様子から、「自分たちの卒業式だから力を出しきりたいのだけれど、具体的に何をどうすれば良いのか迷っている…」と読み解けます。
T「それだけ?近くの人と相談してみて。」
相談中。ここで先生が、あーしろこーしろ言わないのがすごい。私ならすぐ言っちゃう。ファシリテートってやつですね。必要な指示だけして、あとは子どもたちが決めて実行する。
じゃあイメージしたことをもとに歌ってみましょう。
全く違う曲、違う子どもたち…のようです。感動…。
元々うちの音楽の先生は魔法を使っているのかと思うほど自然に子どもの力を引き出してくれますが、主体性を育み自己肯定感を高める「新しい教育」を大切な卒業式に率先して取り入れてくれてほんとうにうれしく思いました。
本番の仕上がりは、教師の思いや願いもさながら、児童一人一人、そして関係者全員で作り上げるものになるでしょう。保護者の皆様もそんな想いをもって出席していただけるとありがたいです。そして、その過程をこうやってお伝えするのは私の責務だと気持ちを引き締め直しています。いやぁ、練習風景も変わりました。考えて見ると、今日、この変化が突然現れたわけではなく、今年四月から、もしくはそれ以前から、子どもたちのつぶやきや意見、気持ちを大切にし、良い関係性を築いてきたからできることなんでしょうね。考えて行動できる子どもが育っています。練習は残り2回です。